ダイヤモンドは世界一硬い石?でも簡単に割れる理由

ダイヤモンドは世界一硬い石?簡単に割れる理由

皆様も一度は聞いた事があるかも知れませんが、一般的にダイヤモンドは世界一硬い石と言われています。

しかし、その世界一硬いと言われているダイヤモンドも、扱い方によっては割れてしまう場合があることはご存じでしょうか。

今回は、そのダイヤモンドの硬さについてお話しさせていただきます。

目次

ダイヤモンドが世界一硬い理由

ダイヤモンドは、99.9%以上炭素でつくられています。

たくさんある宝石の中で、単一の元素でつくられる鉱物はダイヤモンドただ一つです。

他の宝石のように複数の元素が並ぶ結晶構造と異なり、同じ(形の)元素が規則正しく並ぶ事で元素の間に隙間ができなくなり、硬い鉱物となります。

しかし、それだけが硬い理由ではございません。

同じく、炭素原子だけで出来ている物質にグラファイト(黒鉛)と言う物があり、実は鉛筆に使われている芯がそれになります。

意外にも、ダイヤモンドと鉛筆の芯は同じ物質(炭素)で出来ているんですね!

鉛筆の芯は柔らかく、ダイヤモンドとは異なりますが、同じ物質でもダイヤモンドの場合は地球の内部で、炭素に極度の高温と高圧が加わることで世界一硬い石となります。

硬さを表す「モース硬度」

そしてその硬さですが、鉱物の硬さを表す『モース硬度』と言われる10段階の基準で表されています。

モース硬度1が一番柔らかく、鉱物でいえば滑石やタルクと言った鉱物がモース硬度1になり、身近な物ですとチョークなどもモース硬度1に該当します。

数字が大きくなるにつれて硬くなり、宝石の場合はトパーズやスピネルなどがモース高度8、ルビーやサファイア等のコランダムがモース硬度9、そして、ダイヤモンドがモース硬度10になります。

また、単純に数字が比例するわけではなく、(モース硬度5の倍の硬さが、モース硬度10など)硬度9と硬度10の差は何倍にもなっており、ダイヤモンドが他を寄せ付けない圧倒的な硬度を持っていることになります。

ダイヤモンドが世界一硬いと言われているのは、このモース硬度のことを言っているんですね。

世界一硬いのに割れる理由

しかし、宝石の強度・耐久性を測るには、大きく分けて3つの要因に分かれており

  • 硬度:傷や摩耗に対する抵抗力
  • 靭性:割れや欠けに対する抵抗力
  • 安定性:化学製品、熱、温度に対する抵抗力

この3つの要因を考慮する必要がございます。

そして、硬いダイヤモンドが割れる理由として、先ほどご説明した通り傷や摩耗に対する硬度は世界一ですが、(ダイヤモンド以外はダイヤモンドに傷をつけることは出来ません)割れや欠けに対する、靭性は(弱くはないですが)決して世界一ではなく、その他の宝石と大きくは変わらない強度の為、場合によっては割れてしまいます。

硬度と靭性の違い

硬度靭性の違いについて分かりやすい例としましては、ガラスとプラスチックがあった場合、ガラスの破片でプラスチックを擦ると当然プラスチックに傷がつきます。

反対に、プラスチックの破片でガラスを擦っても、もちろんガラスに傷はつきません。

ガラスとプラスチックでは、ガラスの方が硬い(硬度が高い)ことになります。

では次に、靭性を比べた場合、ガラスのコップをテーブルから落とすと、ガラスのコップは割れてしまいますが、プラスチックのコップをテーブルから落としても、プラスチックのコップは割れません。

ガラスとプラスチックでは、プラスチックの方が靭性が強いことになります。

このように、物の耐久性はいくつかの要因が関係してきますので、必ずしも硬い物が割れないと言うことではございません。

ダイヤモンドが実際に割れる時とは

では実際に、どのような時にダイヤモンドは割れてしまうのか。

ダイヤモンドは、劈開(へきかい)と言われる、一定の面に沿って割れやすい性質を持っており、一か所に強い力(衝撃)が加わると割れてしまいます。

その為、ハンマーなどで叩くともちろん割れてしまいます(笑)

※ある宝石会社ではダイヤモンドが割れる事を教える為、新入社員に金槌で叩かせて、ダイヤモンドを割らせているようです。

もったいないですね?

また、ダイヤモンドにはインクルージョン(内包された不純物等)がある物もありますが、品質によって強度が変わるかと言う点では、基本的に大きくは変わりません。

しかし、インクルージョンの性質にもよりますが、インクルージョンの部分に衝撃が加わりますと、インクルージョンの無い部分に衝撃が加わるよりも割れやすいです。

ダイヤが割れないように気をつける事

皆様が日常生活の中で、ダイヤモンドを身に着ける際に気を付けていただきたいことは、テーブルや壁などに強くぶつけてしまうと、その衝撃で割れてしまう場合がございます。

特にリングの場合、気が付かない内にぶつけてしまっている事が多いので注意してください。

ペンダントやピアスの場合、リングに比べぶつかる割合が低いので、割れる可能性は低くなります。

心配な方は、リング以外のジュエリーに加工されるのもお勧めです!

割れてしまった場合、どうしてもダイヤモンドの価値は下がってしまいますが、JKダイヤでは割れたダイヤもしっかりと査定し買取を行っておりますので「割れたダイヤは売れない」と諦める前に一度お気軽にご相談ください。

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JKダイヤの鑑定士

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